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谷根千周辺_ふれあいの杜・漱石旧居跡 [小旅行]

漱石旧居跡に向かうため、みずほ銀行根津支店の先で曲がり、しばらく路地をさまよっていたら、
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「千駄木ふれあいの杜」と書かれた標柱に出会いました。
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入口の金網には、「江戸時代、ここは太田道灌の子孫である太田摂津守の下屋敷で、その当時は、現在の日本医科大学から世尊院あたりまでの広大な敷地でした。
 明治に入ると、屋敷は縮小していきます。かっての屋敷跡は「太田の原」と呼ばれ、そこには太田ヶ池がありました。周囲は田園地帯が広がる、大変に風光明媚な場所だったようです。屋敷の近くには森鷗外らの文化人が住まいをかまえ、小説の中にも周囲の風景についての文章が残されています。
 大正から昭和にかけて、現在の不忍通りに市電が開通し、市街化が進みます。太田ヶ池もなくなり、住宅地となり、周囲の田畑はほとんど見られなくなりました。
 時代の変遷とともに、かって屋敷内に連なっていた崖地の緑もここを残すのみとなりましたが、文京区の中でその貴重な姿を現在に伝えています。
 今回、所有者のご好意により文京区役所との間に「市民緑地契約」が結ばれ、一般公開されることになりました。この貴重な緑を末永く見守って行きましょう。」と、「千駄木ふれあいの杜」の由来が掲げられています。(20100929-so3)
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標柱の先には、「千駄木ふれあいの杜」の自然と、書かれた説明板には、「文京区は武蔵野台地の東端に位置しており、この樹林は区内に残る貴重な崖地の緑です。また、この樹林は長く自然にまかされてきたために、若干の落葉樹を除いて武蔵野台地本来の植生である常緑広葉樹林に戻りつつあります。」と書かれています。
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緑地内は、遊歩ルートが整備されており、面白そうでしたが、杜の中を歩くのは後日にすることにしました。
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日本医科大学の建物の間にある路地の石段をあがった丁字路を右折すると、日本医科大学同窓会館の「橘桜会館」があり、かたわらに石碑がありました。
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題字の「夏目漱石旧居跡」は川端康成の書かれたもの。また、碑文は鎌倉漱石会と石碑横に刻まれています。
碑文は、「夏目漱石は明治卅六年一月英国から帰り、三月三日ここ千駄木町五十七番地に居を構へた。
前半二箇年は一高と東大の授業に没頭したが、卅八年一月「吾輩は猫である」「倫敦塔」等を発表して忽ち天下の注目を浴び、更に「猫」の續稿と竝行、卅九年初から「坊ちゃん」「草枕」「野分」等を矢継早に出して作家漱石の名を不動にした歳末廾七日西片町に移り、翌四十年四月朝日新聞に入社し、以後創作に専念した。千駄木町は漱石文學發祥の地である。
森鴎外も前に(自明治廾三年十月 至同廾五年一月)その家に住んでゐた。家は近年保存のため移築され、現在犬山市明治村にある。」と記され、昭和46年3月3日の日付がありました。
石碑の後方、塀のうえで何か探しているようなネコが一匹。
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石碑のかたわらにある文京区教育委員会の説明板には、「夏目漱石 本名・金之助。慶応3年~大正5年(1867~1916)。小説家。この地に、漱石がイギリス留学から帰国後の、明治36年3月から39年12月、現在の西片町1丁目に移るまで、3年10か月住んだ家があった。(家主は東大同期の斉藤阿具氏)
 当時、東京帝大英文科、第一高等学校講師として教職にあった漱石は、この地で初めて創作の筆をとった。その作品「吾輩は猫である」の舞台として〝猫の家〟と呼ばれ親しまれた。
 この地で、『倫敦塔』『坊っちゃん』『草枕』などの名作を次々に発表し、一躍文壇に名をあらわした。漱石文学発祥の地である。
 漱石が住む13年程前の明治23年10月から1年余り森鷗外が住み、文学活動に励んだ。鷗外は、ここから団子坂上の観潮楼へ移っていった。
 二大文豪の住居の地、漱石文学発祥の地として、近代文学史上の重要な史跡である。旧居は、愛知県犬山市の『明治村』に移築保存してある。」と記されている。
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明治村森鴎外・夏目漱石住宅:
http://www.meijimura.com/visit/s09.asp

文京区役所「文京区の市民緑地」千駄木ふれあいの杜:
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_kouen_annai_kuritukouen_fureainomori.html




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